経営者として本当に考えるべき「新型コロナ対策」とは~商売(事業)継続計画の要諦(肝心かなめ)は「労使見解」にあり~

2020年05月12日

今、経営者の多くが「新型コロナ」で来店客の急減少や、自粛要請によって「休業」「短時間休業」などを余儀なくされています。

このようなとき経営者は「休業」などによる給与補償と資金繰りに追われてしまいます。

しかし、数か月後に事業が再開できたときに「すでに大半の「顧客」は離れてしまっていた」となっていてはいけません。そうならないようにすることは、とても大切なことです。

顧客との「商売」「つながり」の継続を正面に

事業継続のためには、当面の給与補償と資金繰りだけでなく、「顧客が求める商品・サービスの提供、納品を止めない工夫」、「顧客とつながる工夫」が重要となります。

それは、中小企業家同友会が『労使見解』で表明している「経営者である以上、いかに環境が厳しくとも時代の変化に対応し、経営を維持発展させる責任がある」という考え方、そのものです。

自粛の要請下でも、会員企業では、顧客が必要とする商品・サービス、製品の提供を止めない努力を続けていることは本当に大切なことです。

お互い様ネットワークの貴重な工夫

同業者や地域の経営者が力をあわせて「お互い様ネットワーク」を広げることも大切です。

県下では、飲食事業者や、観光・イベント業での影響が急激に進展しています。

支部を単位に会員どうしが店でつくったお弁当を配達し合って協力する、「ドーユーイーツ」という助け合う運動が広がっています。

これは、会員が「国民や地域と共に歩む中小企業」の理念にもとづき、結束し、他の経営者とも提携する実践でもあります。

社員とともに経営理念にもとづく努力を

社員に経営状態をしっかりと伝え、全社一丸となって、知恵をしぼり、あらゆる手立てを講じることが不可欠です。

会員一人ひとりが常に経営者として科学性、社会性、人間性にもとづく経営理念を確立し、その実践ができる経営者をめざし、自分自身に磨きをかけていく。そのために謙虚に学びあい、高まりあい、時代を切りひらく総合的な能力を身につけていく、その努力が今こそ求められています。

 

今こそ、一人で悩まず同友会の力を借りてください

 

今こそ、「一人で悩まない」ことが大切

いちばんいけないことは「一人で悩む」ことです。また、マスコミ情報、SNS情報などの風評や、伝聞で聞いた「うまい手」を鵜呑みにしてはいけません。

香川県中小企業家同友会には、経営指針を成文化し社員とともに困難を乗り越え経営を維持発展させてきた役員経営者がたくさんいます。

また、各分野のすぐれた専門家が「経営相談室」で、あなたの困ったことに親身に考え合えます。

そして、すぐれた知識と経験をもっている事務局員がみなさんのことを心配しています。

こうした会員・事務局に、率直に相談して、打つべき手を明確にしていきましょう。

早め早めの主体的対応がカギ

銀行に融資の相談をするにしても、「休業」などで雇用調整助成金の申請をするにしても、経営者として、あなた自身が主体的によく考え、責任を持った「意思決定」をすることが決定的です。

また、必要な手続きがありますが、他人任せでは事はすすみません。

知恵を借りながらみずから努力して必要な手続きの手配をしていきましょう。

 

香川県中小企業家同友会 代表理事 林哲也

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