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【素敵な女性】直撃インタビュー!(第5回)/NPO法人わははネット理事長 中橋 惠美子さん(中讃第2支部)
update.2022年01月14日
女性委員会のメンバーが「会いたい!」と思う「素敵な女性」に実際に会い、インタビューします。第5回は2022年4月に『讃岐おもちゃ美術館』をオープンするNPO法人わははネット理事長 中橋 惠美子さんに、活動の原動力や賛同者の巻き込み方についてお話を聞きました。
特定非営利活動法人わははネット(認定NPO法人)
中橋:早速ですが、まず『讃岐おもちゃ美術館』について話す時間を下さい!(笑)
聞き手(一同):(笑)もちろんです!!
中橋:まず、うちは子育て支援して23年目を迎える団体です。「情報不足からくる育児不安を解消したい」という想いで子育てタウン誌を作ったのが最初で、次に親子の居場所づくりや大規模イベントなどを行っています。
聞き手(須藤):23年ですか!?
中橋:そうなんです。当時は親子で遊びに来られる施設などなく、子どもが1歳になるまでの間、母子の居場所はずっと家だけ。ママ友を作ろうと思っても、どこに行ったらいいかわからない。産後うつ等不安定な時期を共に過ごせる親と子の居場所を作ろうと、坂出の商店街の空き店舗を借りて、みんなでお金を出し合って始めたのが、最初でした。その後厚労省の制度にもなり今では全国7,700ヶ所ぐらいに広がっています。
聞き手(長谷):今回はなぜ『おもちゃ美術館』を?
中橋:きっかけは2017年、「香川の子どもの自己肯定感が全国ワースト1位(※文部科学省調査)」だというニュースでした。設立20年を越え、立ち上げ当初に関わっていた子ども達が、高校生・大学生になっても課題を抱えているんだと。そう思ったときに、自分のルーツである香川のことをもっと自慢できるように伝えたいなと思いました。自分が生れた町ってすごいんだぞ!」「ふるさとにはすごい人がいっぱいいるんだぞ!」と思うことで、自己肯定感も上がると考えています。
聞き手(森本):とても大事なことです。「おもちゃ」という発想もステキですね。
中橋:「おもちゃは人類が最初に触れるアート」だと、東京おもちゃ美術館の多田館長のお父様が仰っていたんです。触ってもいいし、飾っているだけでも綺麗。遊びながら、伝統も理解できるし、子どもも大人も楽しめる。高齢者のアクティビティとしても注目されています。だから、ずっとやりたいなとは思っていたんです。今回丸亀町商店街さんとのご縁もあり古川理事長に相談したら「面白いじゃないか。うち場所あるからやったらええやん!」と。その場所が、なんと大工町のうちの事務所の目の前で(笑)。
聞き手(長谷):すごい偶然ですね(笑)。もう、すぐにやろうと思ったんですか?
中橋:いえ、だいぶ悩みました。それでも最後はやることにしました。丸亀町商店街さんも協賛してくれたので。それでも、さすがに全面を運営する自信がないためどこか一緒に運営してくれる先はないか…と思いIKUNASさんに相談しに行ったら「いいね!」と二つ返事で(笑)。「面白いね。一緒にやろう。」と言ってくれて。すごく嬉しかったですね。それで、IKUNASさんがミュージアムショップやカフェを運営してくれることになりました。
聞き手(長谷):なんとも素敵です。そんな『おもちゃ美術館』の魅力はズバリ何ですか?
中橋:館内すべてが香川の伝統文化を表しているところと、ボランティアで来てくれる『おもちゃ学芸員』さんが面白いことです!ゆっくり楽しんでいただけるように、あえて入館者の数をかなりセーブしました。
聞き手(森本):入館者をセーブ!!勇気がありますね(笑)。
中橋:そうですね、実は毎日満員になっても、収支はトントンかも(笑)。でも、せっかく来ていただくので、学芸員さんとの交流も楽しんで欲しいです。
聞き手(長谷):あくまで「親子のための場所」なんですね。『讃岐おもちゃ美術館』クラウドファンディングを大成功された中橋さんに、「人の巻き込み方」を教えていただきたいです。
中橋:絶対にぶれてはいけないことは、巻き込むネタ・商品が「本物」であること。私の商品は「想い」ですね。そこに嘘があっては人はついてこない。それと同時に、周囲に「楽しむ姿」を見せると言うこと。もちろん大変なことの方が多いけれど、本質的に楽しんでいると、周りも進んで協力してくれますね。
聞き手(長谷):最後に、働く女性として大切にしていることはありますか?
中橋:女性ならではの『生活者の視点』は、仕事にとても役立つと思います。忙しい朝の支度の中で出てくる声や、思い通りにならない子どもとの関わりを、毎日繰り返している女性にしか、気づけないことがある。それこそ、男性が何十万円もかけて研修で学ぶことを自然と学んでいるんです。だから、女性にはもっと自信を持って欲しいですね。