- 東讃支部
産業観光イベントRENEWに学ぶ地域づくり ~まち・ひと・しごとの輝かせ方~
update.2022年12月23日
昨年の香川経営研究集会 において、基調講演では上 村東かがわ市長から民間と 行政が一体になって地域づ くりを行うため、それぞれ の長所を生かした役割分担 についてお話をいただきま した。また分科会ではこれ から東讃地域で取り組む地 域づくりとして、この地域 をものづくりの観光コンテ ンツ化するファクトリー ツーリズムについて報告し ました。
今回は、そんなものづく り企業を観光化する取り組 みを先行して進められ、現 在では人口わずか3800 人の地域に3万人を超える 来場者を集めるイベントと なったRENEW の仕掛け人 でもある新山氏からご報告 をいただきました。
RENEW は地域の経営指針書 報告をお聞きして、まず 鯖江市と東かがわ市の状況 が非常に近いことに驚きま した。伝統工芸ではなく産 業工芸が地域のメインの産 業であること、またその成り 立ちがその他の産業には適 さない天候条件から生まれ てきたこと。果てにはスラ イドに出てくる街の風景ま で同じでした。
そんな地域が変わるきっ かけになったのは二人の出 会いでした。RENEW 実行委 員長を務められている地元 の顔役でもある谷口氏、そ して移住者でこの地域には デザインが必要だと考 えていた新山氏。二人 は「ものづくりが元気 にならないと、地域が 元気にならない」とい う認識で一致し、合言 葉は「ないならつく る」。待っていてもスー パーマンは現れない。
欲しい未来は自分でつく る! と考え自分たちの手で RENEW を立ち上げました。 まさに地域づくりを自分ごとと考え、将来のビジョ ンを描き、それを実行に移 したのがRENEW だったの だと思います。そして RENEW のコンセプトやビ ジョンを聞くうちに、この RENEW を通した取り組み はまさにこの地域における 経営指針書なのだと感 じました。
枠割分担=人を生かす 経営 報告の中では、中心 となるメンバーの役割 分担についての説明も ありました。 ・実行委員長 ささえる、つくる ・ディレクター はじめる、つたえる、つなぐ ・事務局長 まとめる、あつめる スーパーマンではないか らこそ、それぞれが役割を 分担し、得意なところで力 を発揮する。これも人を生 かす経営に大きくつながる 部分だと感じました。
これからの東讃地域にお いて誰がその役割を担って いくのか? まさに地域を自 分ごとと捉えることができ るのかどうか? が試されて いるような気がしました。
日本一の産業観光地域を 目指す鯖江地区に負けない よう、この東讃地域を全国 の「地域の希望となる」企業 づくり、地域づくり、同友会づくりの実践地域にしてい きたいと思います。
タナカ印刷㈱ 代表取締役 田中 英城/記 (東讃支部)