令和4年1 2 月1日、頭脳化 センターとZoom において、高 松第9支部の会員でもありま す、西村ジョイ㈱／会長& ファンダーズの西村泰昌氏を お迎えしてご報告をいただき ました。

西村木材からホームセンターへ 　

バスを止めてくれ（運命の 出会い）バスを止めていな かったら、今の西村ジョイは なかったと過去を振り返りな がら体験談を話してくれまし た。西村氏は、西村ジョイの オープンの日、ご近所の方に 「ええ店つくってくれた。 〝あ りがとう〞」と言われました。 この言葉は今でも忘れないそ うです。原点は地域に愛され る店づくりでした。お父様の 言葉で「気をつけてやれよ！ 木材屋の本分は忘れるな！」 によるものでした。 多店舗展開 　 西村氏は、西村ジョイが発 展し続ける中で、多店舗展開 の〝 ほ こ ろ び 〞が で は じ め 、 お 客様に喜んでもらう本来の目 的が、かすんでいっているよ うに感じ、このような展 開の仕方でいいのかどう かと疑念を抱きます。

西 村氏には4 0 店舗７億円構 想があり、それには資金 が必要で上場の準備を始 めます。お父様には伝え ずにいましたが、上場の 契約直前の昼休みに話さ れたところ、 「商売人は釜戸の 灰まで自分のもの。すべてを 自分で責任をとる覚悟でやら なければならん。他人の世話 になるようなことはならん」と 強烈に反対されました。 　

西村氏は納得し、上場を断 念しました。そこでチェーン 展開するにはやり方を変えて いかなければならないという ことに直面しました。

 

方針転換 　

西村氏は商売の原点に立ち 返り、一転巨艦方式で、お客 様に喜びを提供する（喜 びを売る店）として再ス タート、マーケットシェ アの戦略からマインド シェアの戦略に方向転 換しました。 　

そして、 「同業他社と の戦い、時代の流れ （ニーズの変化）、自分の 心の弱さ、これらの戦いに必 要なのは経営指針書で、いか に実践していくかが重要。経 済を忘れた道徳というものは 寝言であり、理念を忘れた利益は罪悪である」と話されま した。

 

社長を譲る決断 　

2014年ごろ、西村氏は 仕事に対して妥協をするとい うことが目の前に浮かんでき ました。 「まぁ、こんなもんで、 ええんかな」という気持ちが自 身に入ってきたそうです。危機感、緊張感が埋もれつつ あったことに気付きます。こ れではいけないと思い、後継 者に社長を譲る決断をされま した。 　

「今の西村ジョイがあるの は、お客様や従業員、取引先 のおかげである」と西村氏。

報 告の中でも「ありがとう」 「感 謝」という言葉を何度も耳に しました。 　

今回の例会を通じて、多く の皆様にご協力していただ き、開催できましたことに心 から感謝申し上げます。 　

西村氏がおっしゃっていた 「今ここから。経営課題から逃 げることなく、今という時間 を大切にし、今日から始め る」。

経営の原点を再確認する ことができました。 　

皆様も、きらりと輝く会社 づくり、今からスタートしませんか。 　　

 

座長 NPO法人Natural face 企画営業部長 　　　　　　　 大野 直樹／記 　　　　　　 （高松第9支部）