本例会の設営にあたって、 報告内容の精査はもちろん、 どのような意図をもって例会 を行うのか、またどのような 討論テーマに設定するのが最 も良いのかを、度重なるグ ループ会で議論を重ねまし た。

インタビューシップは、 あくまでも自社経営課題解決 の一つの手段です。また同友 会活動自体もあくまでも自社 の課題解決のための手段であ るという原点に立ち返り、思 考停止に陥らず、皆さんの経 営課題解決の具体的アクショ ンに繋がるよう、討論テーマ も設定致しました。 　

実は、グループ会でなかな か意見がまとまらず、私は座 長の役を投げ出してしまいそ うになりました。

しかし、グ ループ長の明石氏から、グ ループメンバー全員の意見を 聞き、決して多数決ではない、 また声の大きいものに流され るわけでもない、本当の民主 的運営の大切さについてお叱 りを受けました。

大先輩方の 胸を借りて本音でぶつかれた からこそ、非常に有意義な時 間を得られたと思っています 。 　

さて、皆さんに改めてお尋 ねします。皆さんは何のため に同友会活動をしています か？ 私のように支部運営につ いて文句を言うのが同友会で はありません。自社経営と両 輪で同友会活動をすること で、経営改善の大きなヒント に繋がるような気付きを得て いただきたいのです。しかし、 それは本気で自社経営をし、 本音でお互いに話し合えるか らこそ生まれるよい副産物で あることは強調しておきたい です。報告者のお二人 も、自社の広報に、求人 に、また社員育成に目的 解決に繋げられたのみ ならず、既存社員の考え 方を改めて知る機会に もしていただけたよう です。 　

当社も、社員育成、そ して組織力の強化に課題があ ります。日頃業務に忙殺され る私は、ナンバー2を見つけ 採用できないことに全ての問 題の原因を押し付けてしまっ ていました。

しかし、会社が よりよく回っていない一番の 理由は、私自身にあることに気付きました。普段社員の話 を時間を取って聞ききれてい ない自分。社員を信じて任せ きれていない自分。そんな中、 以前から当社にぜひ入社して 欲しいと思う人物を採用すべ く、彼と度重なる時間を取っ て話し合っていました。 今回私は格好を付けず、 当社の弱みや課題、私個 人の欠点も包み隠さず 話をして、ぜひナンバー 2として助けてほしい とお願いをしました。当 社は現在3期目の後半 ではありますが、彼の入 社も経て、来年から8名体制 となります。もう、一人で何 もかも管理をしたり、社員を 指導したりすることは不可能 です。これからは同友会で学 んだことをベースに、人を大 切にする経営を実践するス テージとなりました。 　

最後に、本例会をきっかけ に、来期さらにこのインタ ビューシップの取り組み企業 が増えることを切に願ってい ます。これらの取り組みは、 同時に地域社会に対しても大 きな役割を担うことにもなり ます。また、インタビュー シップに取り組まずとも、こ の変化の激しい時代の中でイ ノベーションを図っていくこ とは必須であると思います。 　 もし皆さんがインタビュー シップに取り組まれるとすれ ば、ぜひ今回の報告者お二人に不明点をお尋ねいただき、 一緒によりよい地域社会を 創っていきましょう。

㈱BEAMリスクマネージ 代表取締役 　 若宮 大志／記