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東日本大震災から7年

2018年03月12日

昨日は東日本大震災から丸7年。風化させないという思いも込めて、テレビ、ラジオ、ネットニュースでも震災後の「今」の様子や人々の暮らしが一日中伝えられていました。同友会の全国会報誌「中小企業家新聞」では、3月11日周辺に限らず年間を通して様々な角度で様子が伝えられていますが、この時期には特集を組んでいます。

先日出張先の懇親会で、たまたま隣に座らせていただいた方が宮城の会社のある経営者でした。私が一度だけ、震災から1年後に「どうしても今行っておきたい」と思って初めて東北に訪れたお話をさせて頂くと、「そうやって、来てくれたということが嬉しい」とご自身の震災体験を赤裸々にお話ししてくださいました。

ご自身は仙台の会社にいて無事だったが、ご自宅が海沿いにありご家族がそこに取り残されたそうです。ウエットスーツをきて、胸まで水がある中、道なき道をただひたすら自宅に向かって歩き、どうにか自宅に到着したのがAM1:00。奇跡的に家族全員自宅の2階に避難していて無事だったそうです。周りにはそのまま流されていった家も多く、真夜中に、自宅へたどり着くのは困難だったはずです。でも、「絶対に家族は大丈夫」と信じてただひたすら歩き続け、ご家族も、絶対にお父さんが来てくれると信じて自宅で待っていたのだそうです。家が踏ん張って家族を守ってくれた、と涙を浮かべてお話し下さいました。

その後は、無事だった妹家族の家に身を寄せさせてもらったり、仮設住宅での暮らしを経験されました。その時はきっと必死で大変な毎日だったのだと思いますが、今振り返ると、両親・妹との家族暮らしをもう一度体験できたこと、思春期の子供も一緒に狭い空間の中で家族が密着して一つになって毎日を過ごせたことは何にも変えられない財産になったとおっしゃっていました。これも、全て家族全員の命があったからこそ。周りには家族を亡くして苦しんでいる方が大勢いて、自分は恵まれているのだとお話しされました。

会社も、社員や取引先などに助けられながら、どうにか続けてくることが出来たそうです。取引先からは、社員の有期受け入れ(雇用)を打診いただき、それに対して不安が残る中単身赴任で出向してくれた社員やその家族にもただただ感謝なのだとお話しされました。その後、その社員さんは単身赴任中仕事を通じて貪欲に学び、そこでの経験を自社で活かそうと今は社内で大活躍されているそうです。

「震災の話を語ったのは久しぶりだ」と、話しの最後におっしゃられました。私はこんなにじっくり個人の震災体験を伺ったのは初めてで、お話を聞きながら自然と涙があふれました。前進していくことと、体験を忘れず、また語り継ぐこと、どちらも大切なことだと改めて感じる機会となりました。

中小企業家同友会では、7月に毎年全国総会を開催しており、今年はなんと会場が宮城県仙台市となります。会員であればどなたでも参加することが出来ますので、是非全国の皆さんと交流しつつ震災についても改めて考える時間を過ごしませんか?

平成30年7月5日(木)~6日(金) 仙台市にて中小企業家同友会 定時総会開催

多くの会員のご参加をお待ちしております!!!

事務局 久保でした。

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